あの日の教室、1人の少女、机と椅子と黒板と。~5人の少女の物語。~
予鈴が鳴って、少し経つと本鈴が鳴る。

深雪が3組に戻るのは、本鈴が鳴りだしてからで、

いつも走って戻る。

なんだけど、その日本鈴と同時に教室に戻ったら、

うつむいて、ゆっくり歩く深雪がいた。

よく見ると、顔は青白かった。

その日深雪は塾だから、

行ってないのかと思ったけど、

彼女と塾のクラスが同じみいに聞くと、

いたって言ってた。

いつも授業前騒いでるけど、

何かぼんやりしてたよ、とも。
< 8 / 125 >

この作品をシェア

pagetop