あの日の教室、1人の少女、机と椅子と黒板と。~5人の少女の物語。~
「何で……」

そう言うと誠は私を教室の外に連れ出して、

長袖シャツに覆われた左腕を見せた。

その腕は異様なまでに細く、

骨ばっていて、

そして曲がっていた。

「これだ」

誠はこう言って、

悲しそうな、憐れむような目をした。
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