あの日の教室、1人の少女、机と椅子と黒板と。~5人の少女の物語。~
「だから、僕は夏でも半袖を着ない。
絶対に」
「……私も」
驚いた顔で誠が見つめる。
「たぶん、全然違うけど」
そう言って私は右腕をまくる。
「小学校で、
この傷痕でいじめられたから」
「莉菜、だったな」
誠に確かめられる。
私はこっくり頷いた。
「同じだよ、みんな」
私は言った。
「コンプレックスなんて誰にでもあるけど、
みんなそれが嫌であんなことする。
自分より弱い奴を見つけて、楽しんでる。
たぶん、それだけ」
絶対に」
「……私も」
驚いた顔で誠が見つめる。
「たぶん、全然違うけど」
そう言って私は右腕をまくる。
「小学校で、
この傷痕でいじめられたから」
「莉菜、だったな」
誠に確かめられる。
私はこっくり頷いた。
「同じだよ、みんな」
私は言った。
「コンプレックスなんて誰にでもあるけど、
みんなそれが嫌であんなことする。
自分より弱い奴を見つけて、楽しんでる。
たぶん、それだけ」