新しい過去

過去とは異なる過去

「ゆぅ、早く起きな！！」
お母さんに起こされて、時計を見る。
電子版には、7:20の文字。
やばい、遅刻する！！
私は慌ててご飯を食べ、家を飛び出した。
学校までの道には、私が遅すぎるせいか2、3人くらいしかいない。
「あと１分ー！」
学年主任の杉山の叫び声が響いてる。
進級早々ギリギリとは…。
私は、昇降口に向かって走る。
「髪ボサボサになっちゃうー！」とか、そんなこと気にしてる余裕なんてない。
「おはようございます！」
「おぅ！早く教室行けー！」
杉山に言われる。
急がなきゃだよな…。
「おはようございまーす！」
聞き覚えのある声。
「かっこいいほうの吉岡先生！！」
私は叫んだ。
「俺はかっこいいほうとは言ってないけどな」
あ、そぅか。
でも、片方がかっこよくないほうだったらもう片方はかっこいいほうでしょ？？