Ri.Night Ⅰ 【全完結】
「十夜、お前それじゃあ喧嘩売ってるだけだろ?もっと言い方考えろよ。だからブランコって………ブハッ!!」
言ってる途中でさっきの事を思い出したのか、またもや腹を抱えて笑い出した男の人。
はぁ……結局何が言いたいんだこの人。
一人で笑い転げている男に冷ややかな視線を送るあたしは、今すぐこの場から立ち去りたい衝動に駆られた。
あー、もう!!
「ちょっと!さっきから意味分かんないんだけど! ブランコに乗りたいからあたしに文句言いに来たんじゃないの!?」
このままじゃ埒が明かないと思い、笑い転げている爆笑男を無視してその隣にいる失礼男にそう問いかけた。
「ち──」
「違ぇよ!コイツがブランコ乗ったらオカシイだろ?コイツはブランコが乗りたいんじゃなくて、この公園から出ていけって言いたかったんだよ」
あたしの質問に答えたのは爆笑男だった。
まだお腹を押さえたままだが、何とか笑いは治まったらしい。
っていうかさ。爆笑男の説明を聞いて思ったんだけど、それって結局はあたしに公園から出ていけって言ってるんでしょ?
「何で公園出てかなきゃいけないの!?あたし、アンタ達にそんな事言われる筋合いないんだけど!」
あたしは間違った事言ってない。
だって、“此処”は公園だ。誰が入ってもいい所なんだから出ていけとか言われたくない。
「まぁ、そりゃそうだよな。俺達も何もなければ出ていけなんて言わねぇさ」
「え……?」
「出て行けって言ったのにはちゃんとした理由があるんだよ。それは……っ」