Ri.Night Ⅰ 【全完結】
っていうか、何この人数。
視線の先には、物凄い人、人、人。
もしかしてと思ってちらりと振り返ってみれば。
……マジですか。
あたしを囲むようにして沢山の人が立っていた。
強面の人もいれば、喧嘩出来るの?と聞きたくなるような男の子もいる。その姿格好はいかにも不良という感じだった。
普通の女の子だったらこの状況、物凄く怖がるんだろうけど、残念なことにあたしは全くと言っていい程怖くない。
まぁ、兄の友達が不良ばっかだからね。慣れてる。問題は中身だ。
兄の友達は知り合いだからかもしれないけどみんな優しい。
けど、この人達はどうか分からない。
爆笑男達は守ってくれようとしてるからまだいいとして、相手の人は正体不明。
危険な人物ならここにいるのはヤバい。
とりあえず顔だけでも拝んでおこう。
そう思った私は、爆笑男と失礼男の前に立っている男に目を向けた。
瞬間、タイミング良くその男の人と目が合った。
男はあたしを見て一瞬目を見開いたが、すぐに元に戻り。代わりににやりと厭らしい笑みを浮かべた。
その不気味な笑みにぞわりと全身が総毛立つ。
……なんかあの人嫌だ。気持ち悪い。