Ri.Night Ⅰ 【全完結】
14.不可避
────…
「凛音ー。俺、彼方と待ち合わせしてるから先帰るー!お前はちゃんと“例のとこ”行けよ!」
「うん、分かった。……陽、気をつけてね?」
「心配すんなって!俺、強いから」
二カッと悪戯っ子のように笑う陽にバイバイと手を振って、陽の言った“例のとこ”、駐車場へと向かう。
……陽、大丈夫かな?
心配するなって言ったけど、そんなに無理に決まってるじゃない。
だって、中田を捜しに行ってるんでしょ?
そんなの心配しない訳ないじゃん。
bladeは───中田は一体何を考えてるの?
逃げてばかりで何をしたいのか全く分からない。
お願いだから早く出て来てよ。
これ以上みんなを苦しめないで。