Ri.Night Ⅰ 【全完結】
16.戸惑い
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あれからまた嫌がらせが始まり、そんな日々に精神的にも肉体的にも限界が来ていた。
放っておいたらいずれ止めるだろうと思っていたけど、どうやら向こうは止める気はないらしい。
ホント、毎日毎日嫌がらせばかりして飽きないんだろうか。
正々堂々と文句言いに来たら相手するのに。
このやり場のない怒りはどこに向ければいいのか。
いい加減ストレスが溜まってくる。
どうにかしておびき寄せられたらいいんだけど、その方法が何も思い付かない。
あーあ。嫌がらせする人はさぞかし良い気分なんだろうね。
本人を傷付けるだけじゃなく、手紙使ってまで嫌がらせしてるんだから。
……って、そうだ!
いつも手紙入っているって事は机の中を見てるって事だよね?
だったら自分の机のわかりやすい所に手紙を入れておいたらいいんじゃないの?
うわっ、何でこんな事今の今まで思いつかなかったんだろう。馬鹿だ、あたし。
よし。これで終わりにしてやる。
反撃する事を決意したあたしは、早速紙と封筒を取り出した。
【文句があるなら、正々堂々、直接言いに来たら?相手にしてあげる】
そう書いて、封筒に入れる。
いつでも机に入れられるように鞄にしまい込み、準備OK。
──だったんだけど。
翌日は何故か嫌がらせされる事がなく一日が終了。
肩透かしを食らったあたしは、消化不良のまま溜まり場へと向かった。