Ri.Night Ⅰ 【全完結】

……頭ポスッて。


十夜の手が触れた自分の頭をそっと触る。


……馬鹿。ちょっと嬉しいと思ってしまったじゃないの。


でも、自分から触るのはいいけど十夜から触られると妙に緊張するのはなんでなんだろう。


はぁ……。あたし重症かもしれない。







寝室から出ると、さっきまで座っていた二人掛けソファーに腰を下ろした。


隣には十夜がいて。


何だか……照れる。


「今日の十夜の格好、カッコイイな!さっすが凛音」


「でしょ!?格好良いよね!」


陽にコーディネートを褒めて貰って上機嫌。


……って、ん?ちょっと待って。なんかおかしくない?

確か今日って平日だよね?


「ねぇ、みんな学校は!?」


普通に此処に居るけど、学校行かなくていいの!?


「お前、それ今更じゃねぇ?何時だと思ってんだよ?」


「何時!?」


「って知らねぇのかよ!!」


煌の素晴らしいツッコミに爆笑する陽と彼方。


「りっちゃん、今11時だぜ?」


ホラ、と時計を指差す彼方に目を見開くあたし。


「えっ!?そんな時間!?」


「そうそう。だからお前の話聞いて飯食いに行こうぜ」


「うん?話?」


はて?何の話だ?

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