Ri.Night Ⅰ 【全完結】

「ぷっ!ギャハハハハ!」


十夜の返事に堪えきれず笑い出した四人。


「ちょっと失礼ね!!もう話さないから!!」


笑われて腹が立ったあたしはフンッとそっぽを向いた。


「ごめんごめん、凛音ちゃん。余りにも面白すぎて。ねっ、何があったか教えてよ?」


両手を合わせて謝る壱さん。


むー、ずるい。

壱さんに謝られたら許すしかないじゃないか。


それに、昨日の事はあたしが悪いんだからちゃんと話さなきゃいけないよね。



「あたしこそごめんね。ちゃんと話すから」


……とは言ったものの、何から話せばいいんだろう?


まぁ、全部話さなきゃいけないんだけど。


っていうか、皆何か知ってるの?


「昨日、此処に手紙が落ちてた」


「手紙?」


最初に切り出したのはあたしではなく彼方で。

ゴソゴソとポケットから何か取り出した。


「あ、それ……」


それは、あたしが持っていた手紙。


どうして彼方がそれを持ってるの?


……って、あっ!もしかして一昨日、鞄ぶちまけちゃった時に落としたとか?


あっちゃー。まさか手紙を落としてるとは思わなかった。


って事は、手紙でバレちゃったんだ。


手紙がバレてるんじゃもう全部言うしかないよね。

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