Ri.Night Ⅰ 【全完結】
20.勉強会
────…
「ちょっと早いけど行こうかなー」
六月下旬の土曜日、午前9時45分。
あたし、東條 凛音は今から勉強会に出陣致します!
……とか言ってるけれど、内心乗り気ではなく。
本当は朝から憂鬱な気分だったりする。
「はぁ……」
なんで休みの日に勉強しなきゃいけないんだろう。
寝たいよー遊びたいよー。
でも、サボろうもんなら堕天使壱様が……。
あぅ。考えただけでも恐ろしい。
壱さん、勉強が絡むとなんであんなに怖くなるんだろう。謎だ。
イジメが解決したあの日から早一週間、あたしは平和な日々を過ごしていた。
イジメも解決し、bladeも雲隠れしたまま。
鳳皇との関係も煌が女達に口止めしたらしく、広まってはいない。
まぁ、あれからあの女達とすれ違う度睨まれるけど。
あ、そう言えば、女達からすれ違い様に言われた『アオイさんには敵わない』という言葉が気になって仕方ないんだよね。
“アオイさん”って誰なんだろう?
鳳皇にそんな人居ないし。
うーん……、今度十夜に聞いてみようかな。
って、ヤバイ。早く行かなきゃ!