Ri.Night Ⅰ 【全完結】
3. 貴兄
───…
翌日、目が覚めたのはお昼を過ぎた頃だった。
昨日帰ってきたのは確か23時頃で、寝たのはそれから一時間後ぐらい。
そして、今はお昼の13時すぎだ。
計算すると睡眠時間は約13時間。
寝過ぎでしょ……。
原因は考えなくても分かっている。
全部、アイツ等のせいだ。
昨日の不良達。
あの人達のせいで夜中に何度も目が覚めた。
13時間も寝た筈なのに全然寝足りないし。
こうなったらもう一回寝てやろうか。
いやいや駄目だ。呑気に寝てる場合じゃない。
周りにはまだ片付け途中の段ボールが山積みになって置いてあるし。
とりあえず、片付けを始める前に腹ごしらえしよう。さっきからグーグー鳴っているお腹が地味にうるさい。
お腹を擦りながらチラリ、テーブルに視線を移せば、テーブルの上に置かれているおにぎりと唐揚げが置いてある。
昨日の夜、コンビニで買ったものだ。
晩御飯にと買いに行ったのに、結局食べる気がなくなってしまい、食べずに寝てしまった。
「うぇ、まずっ!」
おにぎりを一口頬張ると、口内に広がるのはもごもごしたお米の感触。パサついたご飯がまずい。
でも、捨てるのはもったいないから我慢して全部食べた。
ついでに言うと、唐揚げも固い。
……チンすれば良かったかも。
最後にお口直しにシュークリームを食べて、
「よーし!やるか!」
引っ越しの片付けを開始した。
「おーもーいー!」
学校が始まる前に身体が動かなくなったらどうしよう。なんて思いながら作業を進めていく。