Ri.Night Ⅰ 【全完結】
────…
「ぅぎゃっ!!」
ジリリリリ……と突然鳴り出した爆音にカバッと飛び起きたあたし。
久しぶりに耳にするその爆音は約二週間ぶりで、何度聞いてもやっぱり慣れない。
「ゔー……」
唸りながらゆっくりと布団を捲くり、鳴り続ける目覚まし時計を強烈な張り手で止める。
「ん゙~眠たいぃ~……」
朝が超弱いあたしは布団の中で少しの間モゾモゾ。
これ、毎日の日課。
「眠たい~。超眠たい~。起きたくないよ~。でも、学校の用意しなきゃ~……って学校!!」
急に思い出した“学校”という単語にガバッと飛び起きて、駆け足で洗面所へと向かう。
ちょっと、呑気に寝てる場合じゃない。
朝はやる事が沢山あるんだから。
化粧しなきゃいけないし、ご飯も食べなきゃいけないし。
他にも……ってあれ?もしかしてやる事これだけしかない?
そう言えば閉じ籠ってたこの一週間でやる事全部やったんだった。
……なーんだ。じゃあ焦らなくてもいいじゃん。
何だか拍子抜け。
焦っていた気持ちが一瞬で萎み、いつも通りのんびりと用意し始めた。
化粧を済ませ、簡単に用意したご飯をモソモソと食べる。
「………」
今更だけど、一人でご飯食べるのって寂しいよね。
晩御飯の時は貴兄と優音いない事が多かったけど、朝御飯はみんな揃って食べてたから。
今はパパもママも貴兄も優音もいない。
いずれこの生活にも慣れる日が来るのかな。
そう思うと朝から少し寂しい気持ちになってしまった。