ねぇ、どうして君は【Final】
「主任っ!」
車に寄りかかって携帯をいじってる人物の名前を呼ぶ。
さすが、携帯をいじっていても絵になるかっこよさ。
…なんて思ったりして。
私に気付いた彼は、こっちを向いて笑いながら手をあげた。
「すみません、遅れて」
「いーよ。はい、乗って」
ガチャ、とドアを開けられて車の助手席に乗り込んだ。
続けて、彼も乗り込む。
ガチャ、とドアが閉まった。
車の中は二人だけの空間。
ここから、私達の時間。