ねぇ、どうして君は【Final】
ーーーーーちゅ、と。
わざとリップ音を立ててもう一度キスをする。
「呼んでくれるまでやめないから」と、そう言って。
「〜〜〜…ッ」
予想通り真っ赤になる彼女。
「はい、呼んで?」
「ま、まな…と…」
もう一回頼めば、今度は君付けなしで言ってくれた。
まぁぎこちないけど。
内心もう少し意地悪したかったという思いがあったけど、許してあげようかななんて。
「もう一回」
「……真那斗」
2回目はちゃんと言ってくれたしね。