ねぇ、どうして君は【Final】



そしてやっと退社の時間。




「桜。帰ろ?」


彼女の機嫌はずっと悪いままだったけど、とりあえず桜に声をかけた。





「………」



いつもなら、普通についてくるのに。




桜は、初めて俺を無視して先に出て行ってしまった。






「え、どうしちゃったの?」


「喧嘩?」



そんな俺達を見てザワザワと騒ぎ出す周りの奴ら。






周りなんか気にしないで、とにかく彼女を追いかけた。



後ろで、早乙女が笑っていたなんて気付きもせずに。





< 91 / 132 >

この作品をシェア

pagetop