夢みる王子さま
そういえば、学校の無い休日のほとんどは私の家で歩夢とのんびりしているな…
学校の友達も遠くてあまり遊べないし。
16歳にして、なんとハリのない生活なんだろう。
トキメキなんてもう忘れてしまったかもしれない。
ちっちゃい時は高校生になったら自然とステキな彼氏ができて、青春してるものだなんて思っていたのだけど、高校生になっても出来る気配がないのはどうかと思う。
「つ、つみきちゃん。怖い顔してどうしたの?」
「ウルサイ。」
「………」
うん。
絶対この状態ではいけない。
考えてみれば歩夢なんかに私の時間をさくなんてもったいないよね。
生ぬるく、だらだらした毎日。
このままだと、何事もなく3年がアッという間に過ぎ去ってしまいそうだ。