あたしの恋愛事情

ちぇ。


最近すごい生意気なんだよなぁ、

「ほんで、痛い!もう、ちゃんと歩くから!
 
 腕!離して!」


引っ張られて歩いてたあたしは
こけそうになってた。


「あーはいはい悪い」


昔はあたしが見下ろして喋ってたのに、

今では愁があたしを見下ろして、

あたしはいつも目線を上げて話さなきゃなんない。





あたしの通ってる高校と

愁の通ってる中学は中高一貫だから、


毎日一緒に登校するのが当たり前。

小学校の時からの日課。

うん、

あたしの母と愁の父が再婚してからの日課。

再婚したのがあたしが小4の時だから、もう6年目になる。


「ねぇねぇ!今日からバスケの新しいトレーニング入れようと思ってんの!」



「うゎ〜まじかよー華蓮の考えるトレーニングすげーきついだけど。」



「まぁまぁ、選手のことを思ってのことだから、これがマネージャーの仕事っ♪」

「ほんとバスケ好きだよな」


愁はあたしを横目で見ながら答える。




タッタッタッタ



後ろから足音が…



「よっ!おはっっ」

「隆!!」

「朝から元気だよなぁ、隆は」

「なんだよ愁。ピカピカの中学生のくせに冷めてんなぁ」

 
 隆が愁の頭をポンポンとたたく、


「うっせ!ピカピカじゃねぇから」



そんな隆の手をパッとどかして睨む愁。



そんな2人のやりとりを見るのも毎日。


ほんで二人とも身長でかすぎるんだよ、


さすがバスケ部高校エースと中学エースだな。



そして少し茶色がかった髪の毛が綺麗にワックスで整えてあるこいつ。




北川隆 きたがわ りゅう

あたしと同い年、

ほんと、あたしらの学年で大人気、

スポーツができて、

勉強もそこそこできて、顔も整っててミスタースーパーマン。





あたしたち3人は昔からの友達で、




つまり幼馴染。
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