あたしの恋愛事情
「合宿最終日の試合。
部員どうしでする試合。
そのとき...」
「?」
最終日の試合はつぎのキャプテンを決める大事な試合。
メンバー入りするかしないかを決める大事な試合。
「そのとき...
...俺だけを見ていてほしい。」
「―――っ」
「...ほかの奴なんて
見んな。」
まっすぐなしっかりとした言葉で言うくせに
全然こっちを見ない。
「それって...どういう。。。?」
「難しく考えなくていいからっ
俺だけ見てろってこと。」
そういってスタスタ歩いて、
知らぬまに着いていた家に入っていく。
少し。
外の明かりに照らされた愁の顔が少し。
赤く見えたのは...
あたしの見間違いかな。。。