あたしの恋愛事情



「てか、俺さー昨日部活さぼったから朝掃除なんだよなぁ、てことで、お先にいくわっ」

めんどくさそうに頭を掻いたあと

そう言い残して隆はすたこらと走っていった。


「……」

「また…またその顔。」

「へ??」

いつの間にか愁があたしを見てたことにすら気づかないぐらい走る隆をみてたあたし。

「まだ……好きなの?」

「へ?あ、///いや、そっそんなわけないじゃん」

激しく動揺してしまう。
全部見透かされてるかんじがするから

「あっそ」

なんだこいつ。
聞いておいて興味なしかよ。

まぁいいけどさ、

うん。もう好きじゃない。

好きっていう気持ちはフレンドとしての気持ちに変わってるはず。

そう。
あたしは隆が好きだった。
中学の3年間。
いや、違うかな、
もっと前、小学校の時から。


隆とあたしは、愁と出会う前からの付き合い。
もう10年は一緒にいるかなぁ、


多分出会った時から好きが積もっていったのだと思う。


でも隆に彼女ができてから、必死に忘れようとして、忘れられたはず。
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