年下オトコと秘密の恋
「こんにちは~」


中に入るなりいつものように大きな声で挨拶をした。

いつもなら、低温の声が返ってくるはずなのに…
今日は、返事がない?


「マスター!!」


再度、大きな声を出し、この店の主であるマスターを呼んだ。


しかし、またしても反応なし……


出入り口から、私は店内を見渡した。


「あれ?」


お客さんが誰も居ない。明かりすらついていない状態で、薄暗い店内に違和感をおぼえた。


出入り口の壁に掛けられている、大きなノッポの古時計を見たら、


【9時10分】



8時30分からの営業なのに、マスターもお客さんも居ない。
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