サボテンの王子様
「寂しいな‥ サボテンくんよぉ〜」
窓際に置いてあったサボテンを手元まで持ってくる。
二年前当時の彼氏と別れた時
落ち込んでいた私に妹がプレゼントしてくれたのがこのサボテン。
日頃の愚痴から嬉しかったことまで、とにかくサボテン相手に話をしてきた。
‥はたから見たら、きっと頭がおかしい人だと思われるんだろうなぁ。
サボテン相手に1人ごちていた自分に少し呆れて笑う。
友達がいないわけでもなかったけれど、何でもかんでも友達に言えるわけではないわけで。
特に恋愛なんかはそう。
私とあの人の秘密にしておきたいではないですか。
でも、辛いことは吐き出さないとさすがに自分が潰れてしまう。