サボテンの王子様
1人妙な顔つきで納得し、布団をめくろうとしたその時だった。
「二年もその鉢にいりゃあ根っこも立派で、そう簡単に抜けるわけねーだろアホ女。今まで俺の何を見てきてんだよ。」
背後からハスキーボイスで、ごもっともな意見が飛んでくる。
確かにそうだよね〜なんて納得する傍ら
私1人暮らしだよねっと自分で再確認する。
「えええええええええええええええっ!!!」
「大声出すんじゃねーよ。お隣さんに迷惑だろ?」
私とサボテンの二人暮らしが始まった。