天使と悪魔
「うん、あり……………」


すると、心の中から声がした。





























『おい。お前もしかして仲間を作る気か?』



「え?」


『それは、許されない。』


「え?!何で?!」


『は?!甘ったれるなよ!!!
お前は俺と契約したときの事を忘れたのか?!』


「え?契約?」


『そうだ。お前は俺に力をくれと言ったのは覚えているだろう。』



「う、うん。」



『だから俺は“お前”に力をやったんだ!お前のために!』



あぁ。

思い出した。

そーゆーことか。



『この力は誰かのために使うものじゃない。自分のために使う力だ。』


「うん。」


『誰かを守る為じゃない。
自分のためにだ!!』

「うん。」

『お前は優しいからこの力を仲間のために使ってしまうだろう。そしたら契約違反だ!』


「うん」




『だから、そんな考え捨てろ。今まで通りに過ごしていればいいんだ。』




「うん。わかった。」



『ならいい。』




「ても!一つだけお願いがあるの。」



『ん?』




「外には行かせて。」



『………』




「私は外に行ってやることがあるの!
だから、お願い。行かせて。」








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