天使と悪魔
やっと、外に行けるのにな。
早足で歩いていたからたったの5分で北棟についた。
「っは。東棟から5分とか。どんだけ早く歩いてるんだよ」
誰もいない教室。
いつものことなのになんだか孤独だ。
大丈夫。
元の生活に戻っただけ。
大丈夫、大丈夫。
そう、自分に言い聞かせるように唱える。
私は一体何に後悔しているんだ?
チームにはいれなかったから?
鬼が私に契約してるから?
自由じゃないから?
仲間になれなかったから?
本当に私は馬鹿だ。
チームに入らなかったのも、鬼と契約したのも、自由を売ったのも仲間にならなかったのも全部、自分で決めた事じゃん。
それを、誰かのせいにしなければ気がすまない。
そもそも、私は「仲間」が嫌いだ。
どうせ、すぐに裏切るんだ。
もう、あんな思いしたくない。
『愛莉?元気だせよー!俺らは仲間だろ?!』
想い出したくもない記憶。
「やめて!!!!」
私はいつになったら前に進めるの?