天使と悪魔
「んじゃ!今日は帰るか!」
やっと落ち着きを取り戻したと思ったら、次はこんな声まで。
ことチームはどれだけマイペースなんだか
でも、嫌いではないな。
すると、また
心の奥底から声がした
『お前、仲間を助けたな』
やっぱり。
赤鬼月鳥か。
「別に。助けた訳じゃない」
助けた訳じゃない……
『嘘をつくな!』
あまりの声の大きさに体が揺れた
『お前が嘘をついていることはすぐにわかる。何せ、ここはお前の心の中だからな』
あぁ、そっか
バレバレなんだ
「ごめん。もう二度と助けない。もし私が助けたら私の魂をあげる」
これが一番良いやり方だ。
自分を追い詰めないと
『良かろう。俺の力は他の奴に使うな。自分のために使え』
うん。
わかってる
わかってるから
何回も言わないで
『話は済んだ。現実へ帰れ。』
「うん。」