問題児のヒミツ[短編]
コイツに恥ずかしいなんて思うのが恥ずかしい。
「照れてたら可愛いのに」
「!?」
「ぶはっ、真っ赤!」
あたしの顔見て吹き出すなよ。
もう、とあたしは怒った振りをして早歩きをする。
「あ、待てよ、ごめんって」
「…」
ぐいっ
「わぁ!?」
急に腕を引かれて気づいたら民家の間の道にいた。
「な、なにしてんの?」
もちろん引っ張りこんだのは雫。
「キスするから許せ」
「なにバカなこ…んっ」
あ、あ、朝だよ!?
なにしてんのコイツ!!
もしかしてキス魔なのか??
教室でもしてきたし……。
「っはぁ、なにしてんの朝から……」
「機嫌直るかなーと思って」
「別に本気で怒ってないし」
「知ってる」
なんだコイツほんとに!
ドS?
今度はドSなの??
なんにもされないより、嬉しいけど。