2人だけの秘密。



そしてカレーを食べ終わって、いろいろしていたらいつの間にか時計の針は23時を過ぎていた。



「…あたし寝るね」



リビングで携帯ゲームをしている広喜くんにそう言って寝室に入ると、

広喜くんはすぐにそれをやめてあたしに近付いてくる。

大きめのシングルベッドの前に到着すると、

広喜くんがあたしを後ろから抱きしめてきて、言った。



「鏡子」

「!」

「…いいよね?」



広喜くんはそう言うと、より強くあたしを抱きしめてくる。

その行動にドキドキはするけど、あたしは申し訳なくなりながらもその腕をほどき、広喜くんに言った。



「…ごめん。今日はちょっと…」

「イヤなの?」

「イヤなんじゃなくて、今日はあの…アレの日で、」



あたしがそう言って、「ごめんね」って手を合わせると、広喜くんは…



「で?」

「え、」



何故かそう言って、特に気にしていない顔をした。



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