2人だけの秘密。
あたしは君が…
******
その翌日。
あたしは今日はシフト上仕事がお休みだったため、出勤する修史さんを見送ってから自分のマンションに帰った。
久しぶりの自分の部屋は荒らされた形跡はなく、あたしは一先ず安堵のため息を吐く。
広喜くんによって外されたトイレのドアも何とか頑張って付け直して、部屋中に掃除機をかけるとそれが終わったのはだいたいお昼の12時頃で。
その後は適当にお昼ご飯を作って、それを独りで食べた。
……修史さん、もうお昼食べたかな。
………
………
それからは久しぶりにずっと自分の部屋にいて、ゆったりした時間のなかで自由に過ごした。
お昼頃は点けなかった部屋の電気も、外が暗くなると明るくしてなんとなくテレビも点ける。
特に見ているわけじゃないけど、寂しいから点けっぱなしにして晩ごはんを作った。
…それにしても、明日からまた仕事なんだな。
あぁ、仕事がない日の一日って、妙に短く感じる。
そう思いながら出来上がったご飯を食べていると、そのうち修史さんからメールが来た。
「彼氏からメール」なんて、広喜くんと付き合っていた時じゃ全然なかったからか嬉しさが半端ない。
ドキドキしながらメールを開くと、そこには「大丈夫?」とか「誰かが来ても絶対にドアを開けないでよ」っていうあたしを心配しているような文章が並べられてあった。
…あたし、まるで「しらゆきひめ」みたいだ。