2人だけの秘密。


それからしばらく考えると、鏡子に言った。



「…俺の方こそ、ごめんね」

「!」

「悲しい思いさせて、本当に悪かった」



そう言って、鏡子から視線を外して俯く。

最後にきつく抱きしめたいけど、今はそれも許されない。

今度こそ、本当の「サヨナラ」なんだ。



もう鏡子の傍にはいられない。



これが、二人の運命。



最初から「幸せ」なんて存在しなかった。
















バイバイ、鏡子。





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