2人だけの秘密。


あたしはそう言うと、修史さんに向かって泣きながら微笑む。

もう何回言っても言い足りない。


大好き、大好き、大好きっ…!


そう思っていると……



「…っ!!」



その瞬間、修史さんに腕を引っ張られて正面から思いきり抱きしめられた。

突然のことにドキッとしていると、修史さんがあたしの後頭部に片手を回して言う。



「ヤベ…すげー嬉しい、」

「!」

「マジで失恋したかと思った…」



修史さんはそう言って、あたしをより強く抱きしめる。

その温もりに幸せを感じたあたしは、その広い背中に両腕を回した。



……ここだ。

あたしの居場所は、ここにあったんだ。



そう思うと、修史さんの肩に顔を埋める。

しばらくの間そうしていると、修史さんがあたしの名前を呟いた。



「……鏡子」

「?」



そう言って、抱きしめている腕をほどく。

そしてあたしの目を真っ直ぐに見つめると、真剣な表情で言葉を続けて言った。



「結婚しよう」



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