2人だけの秘密。


…何それ、あたし聞いてない。

っていうか、初耳だよ。修史さん 、


そう思って固まっていたら、やがて修史さんがあたしの顔を覗きこんできた。



「!」

「……やっぱり、不良はイヤ?」



そしてそう問いかけて、そのままあたしの目をじっと見つめる。


でも、違う。

嫌なわけじゃない。

ただ…



「ふ、不良っていうのは、具体的に何をしてたの…?」



それが、気になる。


あたしがそう聞くと、修史さんがソファーの背もたれに寄りかかって言った。



「いろんなことやらかしたよー。

ろくに学校行かないで昼間からゲーセン行ったり、他校の奴らムカつくから殴ったり、

あとイジメとかも平気でやったし 、×××(自主規制)とかもした」


「!?」



あたしが修史さんの言葉に更にびっくりしていると、修史さんがあたしの肩に腕を回してくる。

その腕にビク、と肩を震わせると、修史さんが言った。



「…でも、鏡子は俺の傍にいるもんね?」

「!」

「例え鏡子が“イヤ”って言っても、俺離してやんないよ。この前もそう言った」



修史さんはそう言うと、妖しくニヤリと笑う。


< 190 / 259 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop