2人だけの秘密。
…何それ、あたし聞いてない。
っていうか、初耳だよ。修史さん 、
そう思って固まっていたら、やがて修史さんがあたしの顔を覗きこんできた。
「!」
「……やっぱり、不良はイヤ?」
そしてそう問いかけて、そのままあたしの目をじっと見つめる。
でも、違う。
嫌なわけじゃない。
ただ…
「ふ、不良っていうのは、具体的に何をしてたの…?」
それが、気になる。
あたしがそう聞くと、修史さんがソファーの背もたれに寄りかかって言った。
「いろんなことやらかしたよー。
ろくに学校行かないで昼間からゲーセン行ったり、他校の奴らムカつくから殴ったり、
あとイジメとかも平気でやったし 、×××(自主規制)とかもした」
「!?」
あたしが修史さんの言葉に更にびっくりしていると、修史さんがあたしの肩に腕を回してくる。
その腕にビク、と肩を震わせると、修史さんが言った。
「…でも、鏡子は俺の傍にいるもんね?」
「!」
「例え鏡子が“イヤ”って言っても、俺離してやんないよ。この前もそう言った」
修史さんはそう言うと、妖しくニヤリと笑う。