2人だけの秘密。

******



修史さんがまだ帰宅していない、ある日の夜。

あたしはミキちゃんを寝かしつけるために、絵本を読んであげていた。

ミキちゃんは寝る前に必ずと言っていいほどあたしに絵本を持ってきて、それを見てから寝る。


そして今日もいつものように絵本を読み終わると、

ふいに隣を見ればミキちゃんはぐっすり眠っていた。



「……よしっ」



そんなミキちゃんにあたしはちゃんと布団をかけてやると、その寝室の電気を常夜灯まで落としてそこを出る。


……今の時間、21時半。


もうすぐ修史さんが帰ってくる頃だから、

まだ晩ごはんを食べていない修史さんの為にそれを用意しながら待っていたら、

やがて玄関でガチャ、とドアが開く音がした。



「ただいまー」



!!


あ、帰ってきたっ!

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