2人だけの秘密。
しかし──…
それから少し時間が経って、あたしが寝室に入ると…
「…何してるの?」
「!?」
寝室の隅の方で、何かを探している修史さんの姿が…。
あたしが声をかけると、同窓会に着て行ったスーツのポケットを何やらあさっていた修史さんは、
「え、いや何も…!」
「…?」
すぐにそこから離れて、ベッドに横になった。
…でもその瞬間に、気が付く。
さっき見つけた、“メモ”の存在に。
もしかして修史さん、あのメモを探しているのかも…。
あたしはそう思うと、そのメモを取り出そうかと思ったけど…
「…、」
…やっぱ、やめた。
全然気が進まない。
なるべくなら逢ってほしくないから、何も気づかないフリをしてあたしもベッドに横になった。
そしてふいに修史さんに目を遣ってみるけど、修史さんは携帯と睨めっこ中で…
…続きも、何もないじゃん。
そう思うと、ため息交じりに目を瞑った。
それにしても…“愛佳”って誰だろう。
元カノとかじゃなければ、いいな。