2人だけの秘密。
そう言って、修史さんが着ている服をくいくい、と引っ張る。
すると、ミキちゃんの言葉に修史さんがまた漫画を閉じて…
「じゃー何して遊びたいの?」
そう問いかけた。
修史さんがそう聞くと、ミキちゃんは「こっち来てー」と修史さんを別の部屋に連れて行く。
……あ、
「あーあ、またこんなに散らかして~」
そしてどうやらおもちゃがかなり散らかっているらしい部屋に二人が入ると、そんな修史さんの声が微かに聞こえた。
…でも、正直今はそんなことはどうでもよくて。
急に一人きりになったリビングで、あたしはふいにテーブルの上に放置してある修史さんの携帯に目を遣った。
「…、」
……さっきあの携帯にかかってきた、上司からの電話。
ってかそれよりも、この前の“愛佳”って女の子の存在…。
…気になる。
あたしはそう思うと、静かにその携帯に手を伸ばした。