2人だけの秘密。
そう言って、抱きしめたまま頭を撫でる。
…修史さん…
でも、そう言われて抱きしめられていると…
「…、」
「!」
ふいに、少し離れた場所からあたし達を見つめるミキちゃんの視線に、修史さんが気が付いて言った。
「もちろん、ミキちゃんの事もね」
「!」
そう言うと、ミキちゃんに向かって「おいで」と手招きをする。
その言葉にミキちゃんが嬉しそうにして、あたし達の傍に駆け寄ってきた。
すると、修史さんがあたしとミキちゃんのことを両腕で包んでくれるから…
「修史さん、」
「うん?」
「ごめんね。ありがとう」
あたしはそう言って、幸せに微笑んだ。
その時に瞳に映った修史さんの優しい笑顔は、
きっと…あたしはずっと忘れない。
―修史の浮気疑惑!?―
End