2人だけの秘密。


そして当たり前のようにそう言って…修史さんにニッコリ笑いかけた。






「…!!」



でも……笑いかけた直後、現実に戻って目が覚めた。

あたしはゆっくり目を開けると、目の前で寝ている修史さんに目を遣る。



「…」



……夢、か。

それにしても、すっごくリアルだったな。


だって、夢だったはずなのに、キスの感触がはっきりと唇に残っている。

…修史さんも、同じ夢を見ていたのかな。


あたしはそう思いながらしばらく修史さんを見つめると、やがてまた眠りについた。

なんでだろう。修史さんの傍にいると、不思議と心が落ち着く…。





でも……その後、あたしが完全に眠ったあと、今度は修史さんが目を開けたのを、あたしは知らない。



「鏡子…愛してるよ」



修史さんはあたしの寝顔を見つめてそう呟くと、独り優しく微笑んだ・・・。





******





翌日。


今日は、早番で出勤した。

あたしがいつものように更衣室で着替えて、売り場に行こうとすると…



「!!ひゃっ…」



次の瞬間、突然誰かに腕を引っ張られた。


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