2人だけの秘密。
そして当たり前のようにそう言って…修史さんにニッコリ笑いかけた。
「…!!」
でも……笑いかけた直後、現実に戻って目が覚めた。
あたしはゆっくり目を開けると、目の前で寝ている修史さんに目を遣る。
「…」
……夢、か。
それにしても、すっごくリアルだったな。
だって、夢だったはずなのに、キスの感触がはっきりと唇に残っている。
…修史さんも、同じ夢を見ていたのかな。
あたしはそう思いながらしばらく修史さんを見つめると、やがてまた眠りについた。
なんでだろう。修史さんの傍にいると、不思議と心が落ち着く…。
でも……その後、あたしが完全に眠ったあと、今度は修史さんが目を開けたのを、あたしは知らない。
「鏡子…愛してるよ」
修史さんはあたしの寝顔を見つめてそう呟くと、独り優しく微笑んだ・・・。
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翌日。
今日は、早番で出勤した。
あたしがいつものように更衣室で着替えて、売り場に行こうとすると…
「!!ひゃっ…」
次の瞬間、突然誰かに腕を引っ張られた。