【完】狂犬チワワ的彼氏
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「あのっ…
あたしと付き合って下さい!」
遡ること、数か月前。高校二年生の夏。
あたしは人生で初めて、“告白”というものをした。
その相手は木塚くん。
彼とは入学式の日に初めて会って一目ぼれをして、ずーっと彼だけを見てきたつもりだった。
素敵な恋愛に憧れていたあの頃は、木塚くんの良い部分しか見ようとしていなかったのかもしれない。
でも、彼はとにかく見た目が可愛すぎた。
他にもたくさんいる男子生徒の中で、彼は圧倒的で…
他のコに先を越されたらどうしよう。
そのうちそんな不安が大きくなって、夏休みに入る直前にあたしは勇気を振り絞った。
だけど…
「イマドキマジ告白とか、キモイな!!」