【完】狂犬チワワ的彼氏
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それからはなんとか手を洗って、智輝くんが作ったご飯も食べて、
あたしは拓海くんの家を後にした。
帰りは拓海くんがあたしを送ると言ってくれたけれど…
さっき「近寄るな」とか何とか言ってしまったせいで、あれから何だかまたぎこちない…。
ど、どうしよう。
なんか、なんか話さなきゃ。
あたしがそう思って必死に言葉を選んでいると、その時ふいに拓海くんが言った。
「なぁ、お前龍也のことどう思ってる?」
「…え、」
ふいに突然そう聞いてきて、あたしの目をじっと見つめる。
ど、どうって…。
ドウ??
「べ、別に、ただの良い友達だよ」
「…へぇ」
そしてその問いかけにあたしがそう答えると、拓海くんはまだ納得のいかなそうな顔をして言った。
「ただの友達ねぇー」
そう言って、ジロ、とまたあたしに目を遣る拓海くん。
…チワワみたいなその目が、ちょっと怖い。
でも…
「…もしかして、妬いてる?」
「!!」