偽の愛などいらない
第四章
結月side
「おばあちゃん、一人にしてごめんね。」
私はおばあちゃんを一人ぼっちにしてしまう。
「そんなこと気にしないで、結月ちゃん」
「うん。」
「そうよ、私もいるし」
「早紀ちゃん!?」
「こっちの方が、仕事場から近いし。部屋も広いし。」
「だから、私は一人じゃないわ。葵さん、結月を頼みますね」
「はい。」
「ママっ、お引越し?」
「そうだよ。」
「そっか、楽しみ!ねえ、ほんとにパパになってくれるの?」
その言葉に頷くことをしてもいいのか迷った。
「あぁ、夢乃のパパになるよ。」