偽の愛などいらない
第五章
結月side
店員さんに、「何名様ですか?」
ときかれて、
「3人で」
と答える葵さんを見ると
この人にはファミレスは似合わないなと思った。
葵さんはそもそも社長の息子だから
高級レストランみたいなイメージがついてるのかもしれない。
席に座って
メニューを見た。
「ママっ、これにする!」
激辛坦々麺と書かれたものを指さす夢乃。
「辛いよ。いいの?」
「うんっ」
「夢乃、止めとこ?お子様ランチにしたら?デザートもついてるよ」
坦々麺を選ぶ夢乃を見て苦笑いな私と葵さん。
「分かったぁ。そうする」
私と葵さんも選んで、料理を待った。