TEARS【~君色涙~】
そんな願いも込めつつ、バシャバシャという水の音で目が覚めた早朝。
当日はなんと、雨。
待ち合わせの11時前。
駅の改札口で、手作りのお弁当を入れた保冷バッグと買ったばかりのケーキの箱を抱えたまま、私はひとり呆然と立ち尽くしていた。
(雨、止みそうにないな…天気予報では1日雨だって言ってたし)
うう、髪も湿気でうねっちゃってるし
せっかくオシャレしてワンピースも着てきたのに……。
「雨降っちまったな。まぁ、まだ梅雨あけてねーし、しょうがねーか」
そんな胸中の最中、意外にもあっさりした様子で現れた隼人を、私はまさに梅雨のようなジトッとした目で見る。
「隼人ってば、晴れ男じゃなかったの?(去年は晴れたのに)」
「は?」
「なんでもない…」
あぁ…楽しみにしてたピクニック。
隼人との初デートが雨で台無しに……。
お弁当もせっかく頑張って作ってきたのにな……。
すっかり肩を落としてヘコむ私に、隼人がヤレヤレと言った様子で頭の裏をかく。
そして涙目になる私の顔を覗きこんできたかと思うと、こう言ってきたんだ。
「…多分今日1日ずっと雨だろうしさ、栗原が嫌じゃねーならだけど、俺んち来る?」
当日はなんと、雨。
待ち合わせの11時前。
駅の改札口で、手作りのお弁当を入れた保冷バッグと買ったばかりのケーキの箱を抱えたまま、私はひとり呆然と立ち尽くしていた。
(雨、止みそうにないな…天気予報では1日雨だって言ってたし)
うう、髪も湿気でうねっちゃってるし
せっかくオシャレしてワンピースも着てきたのに……。
「雨降っちまったな。まぁ、まだ梅雨あけてねーし、しょうがねーか」
そんな胸中の最中、意外にもあっさりした様子で現れた隼人を、私はまさに梅雨のようなジトッとした目で見る。
「隼人ってば、晴れ男じゃなかったの?(去年は晴れたのに)」
「は?」
「なんでもない…」
あぁ…楽しみにしてたピクニック。
隼人との初デートが雨で台無しに……。
お弁当もせっかく頑張って作ってきたのにな……。
すっかり肩を落としてヘコむ私に、隼人がヤレヤレと言った様子で頭の裏をかく。
そして涙目になる私の顔を覗きこんできたかと思うと、こう言ってきたんだ。
「…多分今日1日ずっと雨だろうしさ、栗原が嫌じゃねーならだけど、俺んち来る?」