TEARS【~君色涙~】
次第に遠くなっていくその人の後ろ姿を見つめながら、ユカリが何気ない様子で呟く。
「…もしかして上級生かな?うちらと違う色のバッジしてたし」
「ていうか今の人、広瀬先輩と同じクラスの子でしょ。さっきノート拾ったときに書いてあった」
みーちゃんの言葉に、私とユカリは「えっ!?」と二人して声をハモらせる。
「うそ!?もう早く言ってよ!
それ知ってたら先輩のこと色々聞けたかもしれないのにさ。ね、優衣?」
「……」
「優衣?どしたの…?」
この時一瞬ぼーっとしていたのか、
ユカリの声でハッと我にかえる。
「あっ、ごめん。何でもない」
「もう優衣ってば。まぁいいや、それより時間急がないと!」
思い出したように足を急がせる二人。
そんなユカリ達のあとを慌てて付いていきながら…
自分でも、どうしてこんな気持ちがするのか首をかしげる。
“広瀬先輩、今彼女いないって”
さっきすれ違ったばかりの、加奈子さんという名前の女の子。
その人があの広瀬先輩と同じ学年、そして同じクラスだと知ったとき、なぜだか心がザワめいた気がした。
「…もしかして上級生かな?うちらと違う色のバッジしてたし」
「ていうか今の人、広瀬先輩と同じクラスの子でしょ。さっきノート拾ったときに書いてあった」
みーちゃんの言葉に、私とユカリは「えっ!?」と二人して声をハモらせる。
「うそ!?もう早く言ってよ!
それ知ってたら先輩のこと色々聞けたかもしれないのにさ。ね、優衣?」
「……」
「優衣?どしたの…?」
この時一瞬ぼーっとしていたのか、
ユカリの声でハッと我にかえる。
「あっ、ごめん。何でもない」
「もう優衣ってば。まぁいいや、それより時間急がないと!」
思い出したように足を急がせる二人。
そんなユカリ達のあとを慌てて付いていきながら…
自分でも、どうしてこんな気持ちがするのか首をかしげる。
“広瀬先輩、今彼女いないって”
さっきすれ違ったばかりの、加奈子さんという名前の女の子。
その人があの広瀬先輩と同じ学年、そして同じクラスだと知ったとき、なぜだか心がザワめいた気がした。