TEARS【~君色涙~】
偶然にもまたこのメンバーで1年間過ごせることとなり、3人揃って新しい教室に入ると、そこには隼人がいた。

新しいクラスの空気にも今はまだ違和感がする中、
すでにサッカー部で固まり楽しそうに喋っている様子の隼人。

ついその姿をジッと見ていたら、ふいに隼人がこっちに気がついた。


「お、優衣」

「!お、おはよう隼人」

「はよ。俺らまた同じクラスになれたな」


そう笑い、近寄ってきてくれた隼人は春休み明けのせいか、また背が高くなったように思えて。

ふと見上げてしまっていたところに、横でユカリがブーイングを入れてくる。


「うげー、隼人も同じクラスなの?」

「え、ひでぇ。つか…ひどくね?俺けっこう感動してんだけど」

「だってこれじゃあ一年んときと一緒じゃん」

「ユカリはまだマシだよ。私なんて隼人と小学校時代入れて五年も一緒なんだけど」


誰かユカリの毒舌マシンを止めてくれるのかと思ったら、みーちゃんまで……(汗)


中3になっても相変わらずけちょんけちょんにされてる隼人。

たしかに可哀想なんだけど、ちょっと笑えてさえ来てしまう。


それは今、目にしているこの光景がとにかく久しぶりで。

なんだか本当に一年の頃に戻ったみたい。
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