TEARS【~君色涙~】
こうして隼人と学校見学へ行くことになった。
訪れた高校説明会の日
待ち合わせの改札口まで走って来ると、そこにはスマホを手に佇む隼人がいた。
急いで駆け寄るも、なぜか弘毅くんの姿が見当たらない…。
「ねぇ隼人。弘毅くんは?」
「あー…弘毅のやつ、今ラインあって来れないっぽい。腹壊したとかで」
「……」
え
ってことはじゃあ隼人と二人でってこと?
てっきり3人で行くもんだと思ってたから、心の切り替えがすぐに出来ない。
「でも良かったな。まだ少し曇ってっけど雨止んで」
「……」
「行こっか」
そう言って、特に気にする様子もなくまだ濡れた地面をゆっくりと歩き始めた隼人。
その隣を私は慌てて付いていく。
「……」
あ、あれ?
もしかしてこれって…