TEARS【~君色涙~】
「…優衣?」
「……」
「優衣」
しばらくの間どこか上の空でいたものの、この時はっきりと隼人に名前を呼ばれてハッとした。
「!…あっ、ごめん」
「どうした?何か様子変じゃね」
「え、そう?そんな事ないけど。ただちょっとこの問題難しいなって」
「……」
「平気だよ」
そう言って再度勉強に取りかかるも、すぐにそれは隼人の手によって止められてしまった。
「嘘つくなって。思いっきし優衣の顔に書いてあるぞ」
「……」
「何かあったんじゃねーの?俺でいいなら話してみ」
隼人…
声や顔つきは違うけど、今も変わらないその眼差しに、1年だった頃の隼人が重なって見えた。
思わず泣きそうになった私はコク…と頷くと、おそるおそる口を開く。
「…あのね実は今日、クラスの藤原さんとケンカして」
「え、藤原?」
「うん。隼人は藤原さんのこと、どう思ってる……?」
「……」
「優衣」
しばらくの間どこか上の空でいたものの、この時はっきりと隼人に名前を呼ばれてハッとした。
「!…あっ、ごめん」
「どうした?何か様子変じゃね」
「え、そう?そんな事ないけど。ただちょっとこの問題難しいなって」
「……」
「平気だよ」
そう言って再度勉強に取りかかるも、すぐにそれは隼人の手によって止められてしまった。
「嘘つくなって。思いっきし優衣の顔に書いてあるぞ」
「……」
「何かあったんじゃねーの?俺でいいなら話してみ」
隼人…
声や顔つきは違うけど、今も変わらないその眼差しに、1年だった頃の隼人が重なって見えた。
思わず泣きそうになった私はコク…と頷くと、おそるおそる口を開く。
「…あのね実は今日、クラスの藤原さんとケンカして」
「え、藤原?」
「うん。隼人は藤原さんのこと、どう思ってる……?」