TEARS【~君色涙~】
今日はおとなしく先に帰るつもりが、やっぱり二人のことが気になってしまい…
放課後、私は一人図書室に残っていた。
もちろん受験勉強など手につけるはずもなく、今私がハラハラとした様子で見つめているのは窓の向こう。
校庭では、運動会当日での動きを確認しているのだろうか。体育委員である隼人と藤原さんが一緒にいるのが分かる。
今のところ私が心配しているような事はなさそうだけど……
「!」
が、次の瞬間
思わず目を見張ってしまった。
グラウンド内をゆっくり歩いて移動しながら…
なぜか突然転びかけた藤原さんを、側にいた隼人が助けたんだ。
間一髪、前のめりになる藤原さんの腕を掴んで離さない隼人。
とっさの行動とはいえ物理的に急接近した二人を見て、心臓がドクリと音を立てた。
「あはっ、隼人ありがと~♪」
「よく前見ろよな」
このとき私が図書室から見ていることに勘づいていたのか
ふいに振り返った藤原さんと目が合う。
そして唖然とする私を見上げて、フッと笑みを向けてきた。
「……っ」
嫌だ。
やっぱり嫌だよ…
分かっていても見たくない。
運動会なんて来なければいいのに………
放課後、私は一人図書室に残っていた。
もちろん受験勉強など手につけるはずもなく、今私がハラハラとした様子で見つめているのは窓の向こう。
校庭では、運動会当日での動きを確認しているのだろうか。体育委員である隼人と藤原さんが一緒にいるのが分かる。
今のところ私が心配しているような事はなさそうだけど……
「!」
が、次の瞬間
思わず目を見張ってしまった。
グラウンド内をゆっくり歩いて移動しながら…
なぜか突然転びかけた藤原さんを、側にいた隼人が助けたんだ。
間一髪、前のめりになる藤原さんの腕を掴んで離さない隼人。
とっさの行動とはいえ物理的に急接近した二人を見て、心臓がドクリと音を立てた。
「あはっ、隼人ありがと~♪」
「よく前見ろよな」
このとき私が図書室から見ていることに勘づいていたのか
ふいに振り返った藤原さんと目が合う。
そして唖然とする私を見上げて、フッと笑みを向けてきた。
「……っ」
嫌だ。
やっぱり嫌だよ…
分かっていても見たくない。
運動会なんて来なければいいのに………