発進受信
筑那美ちゃんが隣で笑っている。

体中からオレンジの電波が飛ばされている。

楽しんでもらえて、良かったな。

その後、しばらく俺は野菜の山と格闘を続けるのだった。

「ご馳走様」

「ご馳走様でした」

外を見るとすでに暗闇に塗れていた。

「さ~て、家まで送ってくよ」

大きく伸びをする。

猫だったら尻尾がピンと立っているだろう。

「俺の車で行くか?」

「いや、二人きりのほうがデートらしいだろ」

「そうだな、野暮だった、平潟さん、ご馳走様でした」


おばあちゃんに挨拶をすると、オヤージーは車で帰っていった。
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