発進受信
「そういや」

「なんですか?」

「俺、覚えてる女子の名前、筑那美ちゃんしか知らないや」

さすがに驚いたのか、目を見開いていた。

「携帯の番号交換も済ませてないよね」

携帯を取り出す。

バッテリーが切れそうなのでシャカシャカと振った。

静電気でバッテリーを充電できるタイプの携帯なのだ。

バッテリーが2を指したので赤外線モードにする。

ぴぽぱといい音がなって携帯の番号が交換された。

「筑那美ちゃん・・・っと」

俺の携帯を筑那美ちゃんに渡す。

受信はできるが送信ができない、というより壊れてできないのだ。

携帯をいじくっている。
< 130 / 202 >

この作品をシェア

pagetop