発進受信
間の抜けたようなチャイムが鳴り響き、お昼休みの時間を告げる。

例によって、俺の周りには人だかりができた。

「孤太郎、また占いやって?」

女子のクラスメイトが最初に声をかけてきた。

人はいろいろな電波を飛ばしている。
彼女もそうだった。

「恋が叶うかどうか見てもらいたいんだけど・・・」

俺の「占い」の対象は大抵は恋愛のものだった。

しかし、昼休みにもなるとお昼を食べている間もなくお客が来る。

それにしても、腹減ったなぁ。

「じゃあ購買のカレーパンとメロンパンで」

購買に行くのも面倒なので代金代わりに請求した。
< 2 / 202 >

この作品をシェア

pagetop